
街で見かける2つの店。
一方はいつも人でにぎわい、口コミや紹介で広がっています。
もう一方は良いサービスや商品を揃えているのに、客足が伸び悩んでいます。この違いは、一見すると「立地」「価格」「クオリティ」などのスペックで説明されがちです。
しかし本質を掘り下げると、「選ばれ方」の設計が異なることに行き着きます。これはデジタル広告だけでなく、紙の広告・ポスティングにも深く関わるテーマです。
流行る店は入りやすさが設計されている
流行る店は、初対面の通行人に対しても「入る理由」を無意識に提供しています。
これは広告デザインの視点にも通じる考え方です。
例えば、視覚情報の整理や直感的な理解のしやすさは、広告の選ばれ方にも大きく影響します。情報が多い現代では、理解コストの低さが選ばれる要素になっているという分析もあります。
ポスティングの紙面でも、
・一目で何を提供しているかがわかる
・見た瞬間に自分ごと化できるコピー
・読む負担が小さい構成
が重要になります。
実例:認知 → 記憶 → 行動の流れ
例:A店とB店の比較
同じ商店街にある2つのカフェ。
条件はほぼ同じですが、1年後の結果には大きな差が出ました。
A店(流行る)
・店名やコンセプトが一目で伝わる
・来店シーンが想像しやすい
・すき間時間でも入りやすい雰囲気
B店(伸び悩む)
・メニュー説明が長い
・「何をしたい店?」が伝わりにくい
・一度目の来店への動機づけが弱い
この差は、結局のところ「最初の接点」で店の価値や存在理由が直感的にわかるかどうかです。
ポスティングは 接点ではなく選ばれる理由の翻訳装置
ポスティングによる地域広告は、単にチラシを配る作業ではありません。
大切なのは地域住民に選ばれる理由を一貫して伝えることです。
これはリーセンドの他のコラムでも指摘されているように、「理解のコストを下げ、行動につながる設計」に近い考え方です。
①誰に向けて届けるかを明確にする
たとえば同じ商圏であっても、
・平日昼の主婦
・夕方帰宅途中のサラリーマン
・休日のファミリー層
では“選ばれる理由”が異なります。
広告・ポスティング設計では、単に世帯数の多さで配布するのではなく、「誰に何を届けたいのか」という目的を最初に定めることが重要です。
②情報の整理で直感的理解をつくる
現代の広告設計では、情報を増やすほど選ばれにくくなります。
紙面に詰め込みすぎると、通行者は瞬時に離脱してしまいます。
視覚的に受け入れやすい広告とは、
・余白の使い方
・一貫したメッセージ
・読む順序のガイド
など、一目で理解できる構造です。これは既存コラムでも取り上げられているデザイン原則と共通しています。
③想像を喚起するコピー設計
広告は機能説明ではなく、「行動のイメージ」をつくるものです。ただ提供内容を羅列するのではなく、
「いつ・誰と・どんなシーンで使うか」まで想像できるように設計することが、
ポスティングの反応率を高める鍵になります。
広告は「反応を見るもの」ではなく「街に定着させるもの」
ポスティングや広告というと、
どうしても「何件反響があったか」「どれくらい来店したか」といった
短期的な成果に目が向きがちです。
もちろん反応数は重要です。
ただ、ローカルエリアにおいては、それだけで広告の価値を判断すると
本質を見失ってしまうことがあります。
流行る店の広告は、
必ずしも一度の配布で大きな反響を生むわけではありません。
・何度か見かける
・なんとなく覚えている
・ふとした瞬間に思い出す
こうした「街への定着」が先に起こり、
その結果として来店や問い合わせにつながります。
まとめ
同じ街でも差が出るのは、
「良いか悪いか」ではなく、
どう選ばれるかを設計しているかどうかです。
ポスティング・広告設計は、
単なる配布・露出ではありません。
街の中で記憶され、行動につながるメッセージ設計であり、
それを検証可能にして改善していくことが成果を左右します。




